相続放棄した空き家の管理義務|法改正によりどう変わった?
相続放棄は、相続人が相続したすべての財産について、受け取ることを拒否する手続きです。
相続放棄を行った場合には、法律上、相続人として扱われなくなるため、相続財産に関わる権利と責任も失われます。
そのため、相続放棄した空き家を管理する義務は存在しないと考えてしまう人もいるかもしれません。
もっとも、相続放棄した空き家にも管理義務が定められています。
また、法改正によって義務の内容に変更点が出ているため、これについて知っておかないと法律違反となってしまう可能性があります。
この記事では、相続放棄した空き家の管理義務について、法改正によりどう変わったかも併せて解説していきます。
相続放棄した空き家の管理義務
相続放棄をすると先述のとおりその人は相続人ではなくなるため、空き家の所有者となることはありません。
また、空き家に対する税金を払う必要もありません。
これらのことから、空き家の管理義務についても免除されたと思いがちです。
しかし、実際には、相続放棄した空き家についても管理義務が課せられることになります。
これは民法によって定められており、相続放棄をした人は相続人や清算人などに空き家を引渡すまでの間、占有している空き家を適切に管理しなければなりません。
この義務は、相続放棄によって空き家が放置されることによって、悪臭や倒壊などの被害が周囲に及ぶことを防ぐために設けられています。
そのため、他の相続人が相続を承認して、管理を行う人が出てきた場合にはこの義務は発生しません。
このような規定のために、相続放棄をしてあらゆる義務を免れたつもりだったのに、多くの支出が降りかかってしまうという状況が発生する可能性があります。
もしも管理義務を怠ってしまうと、周囲に被害が及んでしまった場合にはその相手方から損害賠償請求をされてしまう可能性があります。
また、周囲からの苦情が発生したり、空き家が犯罪行為に利用されたりすることも懸念されます。
そのため、空き家が誰にも管理されていない状態は避ける必要があります。
空き家の管理義務は法改正によりどう変わった?
従来は上記のような形で管理義務が発生していましたが、それでもなお放置される空き家が後を絶ちませんでした。
そのため、令和5年4月27日より相続土地国庫帰属制度が施行されました。
この制度を活用することによって、誰も管理しない空き家が建っている土地を国が引き取り、自分は管理義務から解放されることが可能になります。
これまでも、国に土地を引き取ってもらうこと自体は可能だったのですが、手続きが非常に煩雑であり、実際に使う人は多くはありませんでした。
もっとも、相続土地国庫帰属制度によって手続きが簡略化されたため、土地を国庫帰属させる、つまり国に引き取ってもらうことへのハードルが下がりました。
そのため、土地の荒廃化による危険がなくなると同時にその土地を有効に使うことができる可能性が高まったといえます。
相続放棄した空き家については、これを取り壊してからこの制度を利用することによって、一定の要件を充足していれば国庫帰属させることが可能です。
制度の利用申請については法務局に行うことになり、そこで要件充足性がチェックされ、問題がなければ土地の国庫帰属が行われることになります。
この際、負担金を納めることが必要になるという点には注意が必要となります。
空き家の相続についてお悩みの場合は、相続放棄だけでなく、このような方法も視野に入れることが有効であると考えられます。
相続に関することは雨宮眞也法律事務所にご相談ください
相続放棄を行っても空き家を誰も相続しなかった場合、その管理義務から逃れることはできず、多くのコストがかかってしまうことになります。
もっとも、相続放棄によらずとも法改正によって追加された制度を利用するなど、さまざまな方法で空き家による負担を軽減することが可能です。
空き家が相続財産に含まれており困っている場合には、専門家である弁護士への相談をおすすめします。
そうすることで、適切で損をしない方策を知ることが可能になります。
雨宮眞也法律事務所では、相続問題に関するご相談を承っております。
「不動産相続について相談したい」、「相続放棄を検討している」など、あらゆる問題について丁寧にサポートいたします。
初回相談無料・事前予約可能・出張も可能ですので、相続問題でお困りの際はお気軽に当事務所までご相談ください。
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弁護士紹介
スムーズな相続問題の解決をサポートいたします。
相続問題を注力分野とし、少しでも皆様のお役に立つことを目標に、日々の業務に取り組んでいます。
相続についての疑問、お悩み、なんでも結構です。ぜひ一度ご相談ください。

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- 弁護士
- 大村 隆平(おおむら りゅうへい)
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- 所属
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- 東京弁護士会
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- 経歴
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1981年(昭和56年)12月 横浜生まれ
聖光学院高等学校卒業(過去5回ほど「先生の高校、毎年甲子園に出てますよね?」と言われたことがあるのですが、そちらは福島県にある全く同じ名前の別の学校でして、私の母校は横浜の聖光学院になります)
上智大学、一橋大学法科大学院卒業
ロウタス法律事務所に2011年(平成23年)12月から2019年(平成31)年4月まで所属
2019年(令和元年)5月に雨宮眞也法律事務所に移籍
「ケース別相続紛争事案処理の実務」新日本法規出版 共著
前事務所において、所属弁護士全員で分担して作成した本ですが、現在も最も参考にしている本です。
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事務所概要
私が所属しております雨宮眞也法律事務所は、日本橋兜町の東京証券取引所の目の前にございます。
1948年設⽴の歴史と伝統のある法律事務所です。
事務所が入っているビル(日証館)は、最近何かと話題の渋沢栄一の私邸跡に建てられた築80年以上の建物で、非常に重厚感がある格式高い建物です。私も初めて来たときには、「なんて綺麗なビルだ」と感激しました。それだけ素敵なビルですので、映画やドラマのロケにも使われています。
また、日証館は、日本橋の三越と高島屋の中間くらいの場所にありますので、お買い物やお食事にも便利な場所です。箱根駅伝のコースも目の前ですし、少し足を延ばせば銀座や丸の内にもアクセスできます。
事務所名 | 雨宮眞也法律事務所 |
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所属 | 東京弁護士会 |
弁護士 | 大村 隆平(おおむら りゅうへい) |
所在地 | 〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町1-10 日証館305号 |
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